
10月も終わりに近づくと、フィンランドは一気に気温が下がり、長い冬の訪れを感じる季節になります。そんな時期に欠かせないのが「サウナ」。森の湖畔や自宅の一角で、家族や友人とともに温まる時間は、心と体を整える冬支度のひとときです。
外の空気が凛と冷えるなか、薪の香りと蒸気に包まれるサウナ。ひと汗かいたあとに外に出て、冷たい空気を胸いっぱいに吸い込むと、不思議と心が軽くなります。これをフィンランドの人々は「サウナ・マジック」と呼びます。
サウナは単なる入浴ではなく、季節の移ろいを受け入れるための“心のリセット”。秋から冬へと向かうこの時期、灯りを落とした小さな小屋の中で、静けさに身を委ねる時間こそ、北欧らしい豊かさを感じる瞬間です。
